プリント基板マウントは、電子機器の組み立てで欠かせない工程です。PCBプリント基板を筐体やフレームに固定するこの作業、意外と失敗しやすいポイントが多いんです。
まずは基本から。マウントとは、基板を振動や衝撃から守りつつ、確実に位置決めする仕組み。スペーサー、ネジ、クリップ、スタンドオフなど、
部品の種類が豊富で、選ぶだけで性能が変わります。
例えば、スペーサーはプラスチックや金属製が主流。安価なナイロン製は軽量で絶縁性が高いけど、
高温環境では金属製の真鍮やアルミがおすすめ。ネジはM2やM3サイズが一般的で、
トルク管理を怠ると基板が割れるリスクあり。
実際に、プロトタイプ制作でネジを締めすぎてパターン剥離した経験、ありませんか? そんな時はトルクレンチを使うか、
ワッシャーを挟んで分散させるのがコツ。

図 RF PCB
取り付け手順をステップバイステップで。まず、基板の穴位置を確認。CADデータと実物を照合して、ずれがないかメジャーで測る。
次に、マウント部品を準備。スタンドオフの場合、高さを基板厚み+クリアランスで決める。標準は3mm以上確保。
筐体側にタップ穴があれば楽だけど、ない時はナットプレートを溶接か接着。
接着剤はエポキシ系が強度抜群ですが、導電性に注意。
実務でよくあるトラブル、基板の反り。マウントポイントが少ないと熱膨張で曲がるんです。
解決策は4点以上固定、またはフレキシブル基板対応の浮きマウント。
産業機器では、振動対策でラバーウォッシャーを入れると耐久性アップ。
自動車分野の例だと、ISO 16750準拠で衝撃テスト必須。
家庭用ガジェットなら、シンプルなスナップフィットで十分。
最近のトレンドは、SMT(表面実装)対応マウント。リフロー後すぐ固定できるクリップタイプが人気。
3Dプリンターでカスタムスペーサー作る人も増えてます。
材料費抑えたいなら、AliExpressでバルク購入。100個単位で1個10円以下も。
メンテナンス面も大事。マウント劣化で接触不良起きやすいので、定期点検を。
ネジ緩みはロックタイト塗布で防ぐ。
環境負荷考えたリサイクル可能素材、
例えば生分解性プラスチック製スペーサーも出てきてます。
プリント基板マウントを極めると、製品の信頼性が格段に上がる。初心者はキットから試してみて。秋月電子で揃う部品で、すぐ実践可能。
失敗を恐れず、どんどんトライを。